SNS型投資詐欺による被害
- ①SNS型投資詐欺の急増
-
古くからおこなわれている詐欺の一つに投資詐欺がありますが、近年はSNSの普及に伴い、SNS型投資詐欺が急増しています。
SNSやSMSを用いて、暗号資産への投資や架空の投資の勧誘を行い、対面せずにメッセージなどで信用をさせ、投資名目や出金手数料名目で金銭等をだまし取るため、「SNS型投資詐欺」と呼ばれています。
2023年のSNS型投資詐欺の被害は、2,271件、約278億円となり、オレオレ詐欺(3,946件、130億円)や架空請求詐欺(5,136件、138億円)の被害額を大きく超えています。
2024年の被害はさらに拡大しており、7月末で4,099件(前年同期比+4,360件)、779億円(前年同期比+580.4億円)の被害が確認されています。 - ②SNS型投資詐欺の実態
-
SNS型投資詐欺の手口は共通しており、SNSの広告からアクセスを行い、SNSのダイレクトメッセージやSMSなどでやり取りすると、LINEやダウンロードさせたアプリなどへ誘導され、副業、節税、仮想通貨などの投資話を持ち掛けられるケースが横行しています。
投資名目で相手の指示に従い、指定口座へ現金や仮想通貨を入金してしまうと、ホームページやアプリではあたかも利益が発生しているように見えますが、実際は投資されていません。それだけでなく、指導料・出金手数料・追加入金を迫られます。そして、一定の期間や金額に達すると連絡が取れなくなります。
ホームページなどで投資の利益が発生しているように巧妙に見せかけるだけでなく、実際に金銭の一部が配当・利子という名目で支払われる場合があります。少額の金銭を手に取らせることで信用を得て、追加の投資話で大口の入金を促されるため、被害額が拡大していきます。
また、SNS型投資詐欺はオレオレ詐欺のように、コミュニケーションにより対象と親密になり金銭を窃取する「ソーシャルエンジニアリング」という詐欺手法で、高度にマニュアル化している為結果的に手口が似てくるのも特徴です。 - ③SNS型投資詐欺に合う年齢層
-
常識のある大人だから自分には関係ないと思う方も多いと思いますが、実際にはSNS型詐欺にあっている層は、男性が52.9%で、男女ともに50-60代で半数を占めますが、幅広い年齢層で被害が確認されています。